
シグナル先輩!
ショップで“スマホトクするプログラム”を勧められたニャ! 月々2,000円台で最新機種が持てるって、これ絶対お得ですよね!?



ニャン太君!ちゃんと数値で計算してみた?
多くの人にとってニャン太君の言う「残価設定購入プログラム」でのスマホ購入はかなり割高になるよ!
結論!
- 残価設定型は ローン契約の一種で所有権はキャリア側(割賦販売法)
- 返却時の破損ペナルティは 22,000円が相場
- 分割情報は信用情報機関(CIC/JICC)に登録され延滞=ブラックリスト
- 通信費まで合算した10年総額は、大手キャリアがサブブランドの約2倍
- 端末は一括購入×回線は自分の使用量に合うプランが最安で自由度も高い
大手4キャリアの「残価設定購入プログラム」とは?
仕組みと法的位置づけ
改正電気通信事業法(2019)により通信と端末の抱き合わせ値引きが規制された結果、各社は24~48回の分割払いで最終回(残価)を据え置き、返却で免除する端末購入プログラムを導入しました。
- au:スマホトクするプログラム
- docomo:いつでもカエドキプログラム
- SoftBank:新トクするサポート
- 楽天:買い替え超トクプログラム(楽天カード限定)
いずれも所有権はキャリア。利用者は”借り物”を分割で払っている構図。
返却条件を逃すと?
返却不可・査定NG・途中解約の場合は残価分が一括請求または再分割。
延滞すると事故情報(異動情報)として5年間履歴【CIC規約】。
主要キャリアの査定NG例 & 追加請求


判定 | 代表的症状 | 追加請求 | 出典 |
---|---|---|---|
軽度 | 小キズ・電源入る | 0 円 | au:お支払いが必要な状態の事例 docomo:機能不良品となる機種の例 SoftBank:破損品の査定基準 楽天:返却時の注意事項 |
故障 | 画面割れ・液晶不良 | 最大22,000 円 | 同上 |
重度 | 起動不可・水没 | 残価全額 | 同上 |



所有権がないって聞いてないニャ…



ルールを守れば便利だけど、破ると全部自腹になるんだ。
しかも、返却時の運送で着いた傷も負担した事例や気にならない傷でも満額負担になったという事例もある。
スマホの持ち主ではないのに所有リスクを「消費者が負担する仕組み」とも言えるよ。
現実的なコストを数値でチェック!
以下はiPhone 16e 128 GB(端末価格 99,800 円)を2年ごとに買い替え、通信プランを10年間利用した場合のシミュレーションです。
比較条件
モデル | 2年総額 | 10年総額 | 売却自由度 | 備考 |
---|---|---|---|---|
au 残価設定+無制限プラン(7,458円) | 約 33 万円 | 約 110 万円 | △ | レンタル |
docomo 残価設定+eximo(7,315円) | 約 33 万円 | 約 111 万円 | △ | レンタル |
SoftBank 残価設定+無制限(7,425円) | 約 27 万円 | 約 89 万円 | △ | レンタル |
楽天 残価設定+最強プラン(3,168円) | 約 20 万円 | 約 65 万円 | △ | レンタル |
⭐️ Apple一括+ahamo 30GB(2,970円) | 約 24 万円 | 約 61 万円 | ◎ | 自己所有 |
⭐️ Apple一括+日本通信SIM 50GB(2,178円) | 約 22 万円 | 約 51 万円 | ◎ | 自己所有 |
差額:docomo vs ahamo=“約50万円”(一人あたりiPhone 16eが5台買える!)





“お得”のはずが50万円差!? インフレも考慮するとますます大きいニャ!



端末価格だけじゃなく通信+インフレ+再販価値まで見るのが原理原則だよ。
スマホ費用を安くする5つの原則
- 端末は一括購入:金利ゼロでも信用情報リスク。
- 端末購入と通信契約を分離:端末はメーカー公式/通信は使用量に最適化。
- 売り手が強く勧める商品ほど疑う:利益率が高い証拠。
- 比較できない「実質◯円」には近寄らない:条件を数字に置き換え検証。
- 総額で最安を選ぶ:端末+通信+下取り+手数料=真のコスト。
合理的な購入ステップ(例)
※価格.com:競合が生まれる仕組みのおかげで最安で購入可能。欲しいスマホの選定時は「最安×評判の良いショップ」が購入しよう!


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“端末購入と通信契約を分離”って大事ですね!
2年に縛られず気に入った端末を長く使うこともできますニャ!!



良い視点だね。
自分に合ったスマホ・通信プランを縦横無尽に渡り歩ける自由はとっても大事!
よくある質問(FAQ)
- 2年間だけなら残価設定がお得では?
-
月額は抑えられますが、返却リスクと通信費の高さで割高なのは変わりません。
現にdocomo eximoで最大割引を適用しても4,928円。ahamoの2,970円に全く及びません。 - 途中で他社に乗り換えたい場合は?
-
乗り換えは可能です。
端末の残価設定プランを契約している元通信会社との契約はされたままです。 - 端末を2年使って返却→他社で同じプログラムに加入…を繰り返したり、通信契約を持たずWi-Fi運用だけで端末を安く済ませたりすることはできますか?
-
制度上は可能ですが、当ブログでは推奨しません。
検討ポイント 内容 再現性の低さ 与信審査・台数制限・返却査定があるため、同じ手法を何度も続けるのは実務上困難です。 市場への影響 通信収入が伴わない利用が増えると、キャリアの収益を圧迫し、正規ユーザーへの料金転嫁やサービス縮小につながる恐れがあります。 規制リスク 総務省・公取委は制度濫用を注視しており、実態次第で特典の縮小や新たな規制が導入される可能性が高いです。 合法ではあるものの経済の健全性と倫理性の観点ではグレーというのが当ブログの結論です。
最終判断は「心に従え」です。 - 査定が厳しすぎるという声は本当?
-
消費者庁が2019年に「半額」表示へ注意喚起し、トラブル事例も報告【消費者庁プレス 2019】。
上記の通り、厳しいケースも少なくありませんが断定はできません。
ただし、消費者としては「最大リスク」として想定することが合理的と言えます。
まとめ
- 残価設定はローン+レンタル。便利だがルールから外れると高額請求。
- スマホ代と通信費を含めた長期総額で比較すると、サブブランド/格安SIM+一括購入が最安!
- 端末を”所有”し、通信サービスを”利用”する分離発想でコスパと自由度を最大化しよう!
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・仕組みを理解する
・目的から手段を考える
これがこのブログのコンセプト!
これからも現代のスマホ通信の世界にズバッと切り込んでいくからよろしく!
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